司祭 ダニエル 鈴木恵一

大斎節は、わたしたちが心の奥底にある満たされない気持ちと向き合い、神さまへの信頼を深める大切な時です。

わたしたちは、砂漠で水を求めたイスラエルの民の出来事と、サマリアの女性に「永遠の命をもたらす水」を約束されたイエスさまの出来事から、神さまがどのようにわたしたちの必要を満たしてくださるかを知ります。

イスラエルの民は出エジプトの旅で砂漠の中で水不足に直面し、神さまとモーセに不平を言いました。そして神さまが本当にそばにいるのかをも疑いました。そこで、神さまはモーセに岩を打たせ、そこから水が湧き出し民の渇きを癒しました。パウロは、この岩がキリストを表していると語っています。わたしたちも困難な状況の中で神さまを試すのではなく、いつも支え導いてくださる神さまを信頼するものとなることを願います。

イエスさまはサマリアの女性に「わたしが与える水を飲む者は決して渇かない。わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る。」と約束されました。この「永遠の命をもたらす水」は、わたしたちの心の渇きを満たし、罪から解放し、永遠の命をもたらすものです。イエスさまはまた、本当の礼拝は、特定の場所や形式ではなく、心と真実をもって神さまを敬い求めることにあると教えられました。イエスさまとの出会いによって人生が変わったこの女性の体験は、多くの人々をイエスさまへと導きました。わたしたちも、イエスさまから受けた恵みを伝える役割へと招かれています。 砂漠の岩からの水と、イエスさまが与える「永遠の命をもたらす水」は、神さまがわたしたちの体と心の必要を満たしてくださることを示しています。大斎節を共に歩むわたしたちは困難な状況の中でも神さまを信頼し、イエス・キリストから与えられる「永遠の命をもたらす水」を求めていきましょう。