司祭 サムエル 小林宏治

今回の福音書は、大斎節前主日のものです。今週の水曜日から大斎節に入ります。
大斎節はイースター(復活日)を迎える準備の期節です。約40日を過ごします。
祭色は紫です。紫の期節を迎えます。
心を整えて、主の復活(復活日)を待ち望みたいものです。

今日の福音書の小見出しは、「イエスの姿が変わる」です。山上の変容ともいわれるところです。山の上でイエス様の姿が光り輝いたお話です。
わたしたちはすぐに結果が出ることを求めているように思います。目の前に苦しみがあると避けたくなります。いいとこ取りをしたいと。また、復活の喜びだけを受け入れて、それまでの準備はそこそこにしたいと。
目の前の苦しみだけを見ていると不安になります。その先にある確かな喜びがないと、力が出てきません。
イエス様の姿が変わったことも、そのような弟子たちの思いに寄り添った出来事だと思います。
実は、イエス様はこの出来事の数日前に弟子たちにあることを語っておられました。
「イエスは、ご自分が必ずエルサレムに行って、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受けて殺され、三日目に復活することになっている、と弟子たちに打ち明け始められた。」
弟子たちは、イエス様が、人々から、ユダヤの主だった人々から苦しみを受けると、そして、殺されると、また復活すると教えられました。
苦難と死のみを考えると、何とも言えない気持ちになります。弟子たちのことを心配してか、イエス様は山の上で、栄光の姿を現わされました。苦難の先にある栄光を弟子たちに示されました。
イエス様は神様のみ心に従って歩まれました。目の前に苦難や死があるとしても前に進まれました。神様のみ心のゆえに、人を愛するがゆえに、エルサレムへと、苦難へと十字架へと向かわれました。
わたしたちが神様の御心にかなう生き方をイエス様から学ぶとき、自分の栄光ではなく、神様の栄光のために、生きることを引き受けたいと思うのです。イースターの喜びに向けて、また、神の国の実現のために、わたしたちも、与えられた課題に向き合い、み心に従い歩んで行きたいと思います。